2011年1月12日水曜日

乗算表

その名を聞いた人ももうあまりないであろうが, 計算機のほとんどない頃, 乗算表といものがあった. 九々の表の大親分みたいなものである.

私も詳しくは知らないが, 例えば3桁掛ける3桁というのもあったであろう. つまり000×000から999×999までの積が印刷された表である.

最後の方はこういう風だったろう.



例えば 123456×987654を計算したいなら, 下3桁 456×654の積298224を表で引く. 算盤にその298224を置く.

次に456×987の積450072を3桁ずらして足す.

298224
+ 450072
-------------
450370244

次に123×654=80442を3桁ずらして足す.

450370244
+ 80442
-------------
530812244

次に123×987=121401を6桁ずらして足す.

530812244
+121401
-------------
121931812244

検算すると,
(* 123456 987654)=>121931812224
となる. 日本人は算盤を補助に使えるから, 積が簡単に求まるのである.

私も自分で乗算表を持っていたわけではない. 立教大学の島内剛一先生がお持ちで, 見せて頂いた. 島内さんは「乗算は簡単にできるが, 乗算表は正しかったのかと一抹の不安が残る」と笑われた.

除算も出来る.
9876543210を123で割る場合を見よう. 下から6桁を外した9876と除数123を乗算表で見る.

(* 123 81)=>9963
(* 123 80)=>9840

なので, 最初の商は80, 最初の剰余は

9876543210
-9863
-----------
36543210

下3桁を外して

(* 123 298)=>36654
(* 123 297)=>36531

従って次の商は297, 剰余は

36543210
- 36531
-----------
12210

(* 123 100)=>12300
(* 123 99)=>12177

従って次の商は099, 剰余は

12210
- 12177
-----------
33

確かに,

(quotient 9876543210 123)=>80297099
(modulo 9876543210 123)=>33

要するに, 我々が十進1桁でやっていることを, 十進3桁でやっているに過ぎない. さらに長い除数で割るには, 日常で2桁以上の除数で割るのと同様に面倒である.

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