2008年5月27日火曜日

火星

太陽系の中で, 地球と火星は双子の惑星といわれる. 公転周期は地球が1年, 火星が2年. 公転半径は地球が1天文単位, 火星が1.6天文単位. (2年の方を知っていれば, Keplerの法則: 公転周期2/公転半径3=一定 から

(expt (expt 2 2) (/ 1 3)) => 1.5874010519681994)

だが, Bodeの法則を知っていれば距離は一発だ.)

この火星には火星人がいると思われていた. 運河らしいものが見えるからだ. 運河かどうかは分からないが, 火星の表面には多数の筋が見え, それが十字形で交差している. 一方, ガラスの割れ目など自然に出来る筋は, 新しい割れ目が既に割れている割れ目を横切らないから丁字形になる.

というわけで, 火星人襲来というSFはいくつかあるらしい. 私が小学生のころ愛読したのに, 海野十三の「火星兵団」がある. ある晩, 千葉県印旛沼の辺りに火星からのロケットが着陸. 火星人が地上に降り立つ.

H.G.Wellsによると, 火星人は, おむすびのような頭から, 糸のような足が生えている, 細い足を持つ蛸のようだと思われていた. 重力が小さいから細い足で支えられる. 食べ物は苔みたいだから, それをなめる口はおおきい. 空気が薄いので音声は伝わらず, 目が口のようにものを言うので, 目もおおきい. 耳は退化した.Wellsはそういう火星人を想像した.

私が小学生のころ, 上野の科学博物館で, こういう火星人を描いた絵はがきを売っていた.

「火星兵団」によると, 火星にくらべて空気の濃い地球では, 潜水服か宇宙服のような容器を着て, 地上で活躍した.

火星人は「ヒュウーヒュウープクプク」というような言葉を喋る. そのままでは日本人には理解出来ぬが, 彼らはすでに日火両語の音声翻訳機を持っていて, 一方から火星語を入れるともう一方から日本語が出る. 逆ももちろん可能.

まぁそういう話であった.

さて今回, NASAの火星探査機フェニックスが火星の北極近くに着地(着火?)したというニュースだ. 送られてきた火星の地上(火上?)の光景は, 運河は見えねど, 想像とあまり違わない. (いちいち「地」を「火」と言い直すのも面倒だねぇ.)

こう描きながら想像するのは, 火星人はフェニックスをみて, 「これが地球人か」と思ったかということだ. 「地球人襲来」というニュースが流れているかと夏の夢を楽しんでいる.

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