2009年8月25日火曜日

Martin Gardner Library

アメリカの雑誌で創刊が古いのは, ほかにもあろうが, National Geographic Magazine と Scientific American が双璧であろう. インターネットで調べると, National Geographic Magazine は1888年, Scientific American は1845年創刊とある.

私もずいぶん長い間, Scienetific Americanの読者であった. 終戦後, 日比谷にCIE図書館というのがあり, アメリカの雑誌が自由に閲覧できた. どの雑誌を借りても, 一種独特のにおいがした. その中にScientific Americanもあった.

その後, 自由に購入出来るようになってからは, いつのころからか, Scientific Americanは定期講読するようになった. そうなったのは, やはりMartin GardnerのMathematical Gamesが面白いからであったのは, 否めない. もちろん他の記事, 例えばTuring Machineや, von Neumannの自己増殖機械や, Grey Walterのカメの話など, まだ記憶に鮮明に残っている.

それにしても, Mathematical Gamesのコラムは, 毎月圧巻であった. いろいろの思い出がある. Life Gameもその一つ. またHofstadterのGoedel, Escher, Bach の存在も, そのコラムで知った. そのコラムにはGEBの本の表紙の絵, 立方体に糸鋸で3方向から, G, E, Bを切り出したものが出ていた.

1979年のIJCAI(人工知能国際会議)は東京で開催され, 私もなにかのセッションの座長を頼まれたので, 初日の懇親会に参加した. みると, その表紙の絵のTシャツを着ている若者がいる. 「この絵知っている」というと, 彼は隣りを指し, 「これが著者だ」といった. つまり, 彼の隣りにDoug Hofstadterがいたのだ. Scientific Americanの書評は読んだというと, Dougは本を送るよといってくれ, 9月頃Goedel Escher Bachを入手した. (その若者はScott Kim. Scottも後にInversionsという文字を変形するアートの本を送ってきた.)

Scientific Americanには, またMathematical Gamesコラムには, 生涯忘れられない記事がいろいろだ.

さて, そのMathematical Gamesが単行本のシリーズになっていると, 最近聞いたので, 既刊の分をさっそくAmazonで購入した.


The New Martin Gardner Mathematical Library
, Cambridge University Press, 15 volumes.

懐かしい話題がいっぱいつまっている. 1956年12月のHexaflexagonの話が最初のようだ. 私はそれも読んだ覚えがあるので, きっとMathematical Gamesは初めから見たのかも知れない. コラムの最後の1年はGardnerとDoug Hofstadterが隔月に執筆し, 翌年からはHofstadterが毎月書くことになって, Martin Gardnerのコラムはなくなったのであった.

これでしばらく, ほかの仕事がとどこおるかもしれない. またプログラムを書く題材が目の前にちらつき始めた.

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