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2015年3月13日金曜日

O'Beirneのキューブ

O'Beirneがこれらのピースの形を得た道筋を考えてみた.

24個の単位キューブが2×3×4の空間に並んでいたとする. (下の図の一番上のI) それに図のようにaからxまでのラベルをつける. 左端の2×3の枠が最下段. 右端の枠が最上段で, 順に4段に積んである. それぞれの段には6個の単位キューブがあり, ラベルは図の通りとする.



Iの図の赤線のところで分割し, ずらして合体させると, 再下段では右上のbcfがadeの上に来るからJの図の左端のように変る. 他の段でも同様な図になる. こうしてJが得られる. JからKへの分割面は上から見た図ではうまく表現できないが, 下から2段目のhiが再下段の上へ降りてきて, Kの左のようになる.

周囲の方向の壁にも名前をつける. 上はtop, 下はbot, 水平方向は北, 東, 南, 西で, nor, eas, sou, wesとした.

そして外面と分割面に向う単位キューブを数え上げると次のようなリストが得られる.
(define wall '(
;I
(bot a b c d e f)
(top s t u v w x)
(nor a b c g h i m n o s t u e k q w)
(eas c f i l o r u x a e g k m q s w)
(sou d e f j k l p q r v w x b h n t)
(wes a d g j m p s v b f h l n r t x)

;J
(bot b c a f d e h i m r v w)
(top t u s x v w b c g l p q)
(nor b c h i n o t u p q g l)
(eas c f e i l k o r q u x w)
(sou d e j l p q v w m r h i)
(wex b a c h g j n m p t s v)

;K
(bot h i b c a f d e n m g j u x w q)
(top t u s x v w p q h b a d o r l k)
(nor h i n o t u)
(eas i c f e o r l k u x w q n m g j)
(sou d e j k p q)
(wes h b a d n m g j t s v p o r l k)

;L
(bot n h i m b c g a f j d e)
(top t u o s x r v w l p q k)
(nor n h i t u o m a e s w k)
(eas i c f e o r l k m a s w)
(sou j d e p q k n b f t x l)
(wes n m g j t s v p b f x l)

;M
(bot m n h i g a b c j d e f v w x r)
(top s t u o v w x r p q k l g a b c)
(nor m n h i s t u o g a b c p q k l)
(eas i c f o r l)
(sou j d e f p q k l m n h i v w x r)
(wes m g j s v p)

;N
(bot g a b c j d e f n q u x)
(top s t u o v w x r a d h k)
(nor g a b c m n h i s t u o)
(eas c f i l o r g j n q u x)
(sou j d e f p q k l v w x r)
(wes g j m p s v a d h k o r)
))
ちょっとしたプログラムで処理すると, それぞれのキューブで外面に向いていない方向が得られる.

((a sou) (b eas) (c sou wes) (d nor eas) (e top wes) (f top nor)
 (g sou) (h eas) (i top wes) (j top nor) (k bot) (l bot) (m top)
 (n top) (o bot sou) (p bot eas) (q wes) (r nor) (s bot sou)
 (t bot eas) (u sou wes) (v nor eas) (w wes) (x nor))
ここはキューブが離ればなれにならない向き, つまりキューブが繋がっている方向なので, Iの図に接続の様子を赤字で書き込んでみる. 矢印はそこで水平方向に 繋がっていることを示す. 丸の中の点とプラスは電流の記号と同じで, 丸に点は上向きに, 丸にプラスは下向きに繋がっていることを示す.



これを眺めながら, 前回のブログの6種のピースと対応させると
adek C+
bcfl A-
gjpq B+
hior B-
msvw A+
ntux C-
うまくいったなぁ. O'Beirneもこう考えたのかな.

2015年3月12日木曜日

O'Beirneのキューブ

ネットで何かを調べていたら, 思いがけずO'Beirneのキューブ(O'Beirne's Cube)というのに出くわした.

O'Beirneの正しい読み方はよくは分らぬが, とりあえず「オベアーン」ということにしよう. 上のウェブページで動き続けている形はスクリーンショットをとると下の6枚のようになっている. 上左(I) → 上右(J) → 中左(K) → 中右(L) → 下左(M) → 下右(N) → と移り変って左上のIへ戻る.



目をこらして図を眺め, それぞれのサイズを見ると(奥行き, 幅, 高さの単位長は6,4,3なので)
  奥行きx  幅y  高さz
I6×2=124×3=123×4=12
J6×3=184×2=83×4=12
K6×4=244×2=83×3=9
L6×4=244×3=123×2=6
M6×3=184×4=163×2=6
N6×2=124×4=163×3=9
で体積は当然だがすべて1728になる. 移り変るにつれて, 奥行き, 幅, 高さのうち2つだけが±1変化し, 残りが不変で, Gray Codeみたいである.

しっかり分りたかったので, まず模型を作ることにした.

6種類のピースで出来ているが基本的には3種類の立体が必要で, そのそれぞれの展開図を下の図のように描き, 30センチ×40センチの工作用紙(30円)を使って4個ずつこしらえた.





これらは元々6×4×3の直方体を6の方向へ2倍(12×4×3になる. 上の写真左, 以下X), 4の方向へ2倍(6×8×3になる. 写真中, Y), 3の方向へ2倍(6×4×6になる. 写真右, Z)したものである. この2個ずつからA+, B+, C+, C-, B-, A-の6個のピースを作る. 下の写真の前列が左からA+, B+, C+, 後列がC-, B-, A-である.



写真では分り難いから, 図で示すとこうなる.



これらを積み重ねた下の写真の左側は上からA+, B+, C+, 右側は上からC–, B–, A–である. これを左右から合体させると最初の写真のIが出来る.



右のを少し奥にずらしてから合体させたのがJである.

模型をいろいろこねくりまわして, 移り変わりを描くことができた. 黒線はピースの境界. ジグザグの赤線は分割し, 1段ずらして再度合体させると次の図形に進む線だ. 青線は逆方向に回転する分割線. 6個のピースのすべてが見えているのが意外であった. 黒いジグザグ線も見えるが, これはその面の中心を通っていないから, ずらして合体しても直方体にならぬ. そもそも断面が向う側まで届いていない.



とにかくどう動くかは分った. 実にうまく出来ていると思った. Tom O'Beirneがどうしてこれに辿りついたかが, 次なる疑問だ.