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2009年11月4日水曜日

ドーナッツを截る

前のblogでドーナッツの断面の平面図を描いたが, ドーナッツがどう見えるかは, あれからでは, よく分からない人が多いのではないか.

そこでもう少し違う角度の絵を描いてみることにした.



この図は, 前の最後の絵に似ている. ただ楕円が2つあり, それぞれ直かに楕円として描いた. 青の楕円は, 長軸の上が(0,0.5), 下が(0,-1.5), 短軸の右が(√3/2,0), 左が(-√3/2,0)なので, 座標の原点を0.-0.5に移動し, スケールを(√3/2,1)に設定して, 半径1の円を描いている.

さて, 任意の鉛直面P,P'でドーナッツを切ったとき, その面と交わる楕円の位置は(y+0.5)2+4x2/3=1とy=kxの交点だから, EとFは簡単にえられる.

P,P'がドーナッツを切る2つの円を母線ということにすると, EやFがその母線と交わる点も分かり, 母線の円の中心からの角度も分かる.

例えばAでは青楕円も緑楕円も120度になり, その点でのドーナッツは切断面と接するので, 母線全体は残る. y'の方向では, 青とは0度, 緑とは180度で, ドーナッツの下半分が残り, 上半分は切り取られる.

これを細かい間隔の母線で決定し, それを描いたのが, 次の図である.



最初の図は, 切り取る部分がまだ置いてあって, 切り取る部分の母線には, 色をつけた. 色はxからy'が赤, y'からx'が青, x'からyが緑, yからxが橙になっている.



もう一つの図が上半分をどけた図で, 切断面は破線で描いてある. 隠面消去していないので, 描いてはみたが, やはりちらついて, 納得出来ていない. 母線の一部の円弧は, みな下向きに垂れ下がっていると思って見る必要がある.

2009年11月1日日曜日

ドーナッツを截る

The New Margin Gardner Mathematical LibraryにSliced Doughnutという話題があった. ドーナッツを平面で截ると切口はどうなるかというのだ. 中心を通る水平面で截ると, 同心円になる. 中心を通る鉛直面で截ると, あなの幅だけ離れた2つの円になる. さらにある面で截ると, 切口は交差する2つの真円になる. これはどういう場合かという問題である. ドーナッツの直径は3インチ, 穴の直径は1インチとする.

立体の切口を想像するのは, 結構難しい. 円錐を截って楕円が現れることなど, 証明がなければ直ぐには信じられない.

まぁこんなことだろうと, 解答を見たら, 一応合ってはいたが, これもあてずっぽだったで, もう少し確かめたいと思った.

立体の断面の作図は, 駒場の学生のころ, 得意中の得意だったので, それをやってみたら, 存外簡単であった.

上の図はドーナッツの平面図と側面図である. 側面図に鉛直面で截ったときの, 断面の2つの円が見えるが, それに接する, 赤線の平面で截ると, 断面が真円になるらしい.



中の図が, 断面の描き方である. 側面図の中央に座標原点があるとする. 高さtの水平面で截ったときの, ドーナッツとの境界が, C0, C3と, C1, C2で, それを半径をする同心円を, 平面図に示した. 高さtの水平面と斜めの断面との交点をxとすると, ドーナッツの切口は平面図のy0, y1, y2やy3を通る.



従って, tをドーナッツの最下面から最上面まで, 少しずつ動かしながら, yの点を求めてつなげればよい. こういう作業にはPostScriptは適している.

下の図がそうやって描いた断面で, 楕円をしている. もう1本は, 上下対称のはずなので, 省略した. A点は, 截る面がドーナッツに接するところで, 平面図においてAから上を通りBまでは, y>0の点をつなぐ. Bを過ぎ, C,D,Aはy<0の点をとる. Cから下を通ってCまでは, 外側の同心円との交点である.




この楕円の上下の長さは2インチである. 赤線の勾配は30度, 赤線を斜辺をする直角三角形の高さは1なので, 斜辺の長さはちょうどは2インチになり, 真円であることが分かる.