私も詳しくは知らないが, 例えば3桁掛ける3桁というのもあったであろう. つまり000×000から999×999までの積が印刷された表である.
最後の方はこういう風だったろう.
例えば 123456×987654を計算したいなら, 下3桁 456×654の積298224を表で引く. 算盤にその298224を置く.
次に456×987の積450072を3桁ずらして足す.
298224
+ 450072
-------------
450370244
次に123×654=80442を3桁ずらして足す.
450370244
+ 80442
-------------
530812244
次に123×987=121401を6桁ずらして足す.
530812244
+121401
-------------
121931812244
検算すると,
(* 123456 987654)=>121931812224
となる. 日本人は算盤を補助に使えるから, 積が簡単に求まるのである.
私も自分で乗算表を持っていたわけではない. 立教大学の島内剛一先生がお持ちで, 見せて頂いた. 島内さんは「乗算は簡単にできるが, 乗算表は正しかったのかと一抹の不安が残る」と笑われた.
除算も出来る.
9876543210を123で割る場合を見よう. 下から6桁を外した9876と除数123を乗算表で見る.
(* 123 81)=>9963
(* 123 80)=>9840
なので, 最初の商は80, 最初の剰余は
9876543210
-9863
-----------
36543210
下3桁を外して
(* 123 298)=>36654
(* 123 297)=>36531
従って次の商は297, 剰余は
36543210
- 36531
-----------
12210
(* 123 100)=>12300
(* 123 99)=>12177
従って次の商は099, 剰余は
12210
- 12177
-----------
33
確かに,
(quotient 9876543210 123)=>80297099
(modulo 9876543210 123)=>33
要するに, 我々が十進1桁でやっていることを, 十進3桁でやっているに過ぎない. さらに長い除数で割るには, 日常で2桁以上の除数で割るのと同様に面倒である.
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掛け算表をマスター http://Aztekium.pl/Masuta
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